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4月21日付けで、阪大接合研、NIMSとの共同研究がNanoscale Advancesに掲載されました。

Bottom-up Synthesis of 2D Layered High-Entropy Transition Metal Hydroxides

 

  ナノ粒子や2次元(2D)層などの低次元高エントロピー材料は、触媒やエネルギーへの応用に大きな可能性を持っている。しかし、2次元層状高エントロピー材料をボトムアップのソフト化学的手法で合成することは、2次元層状に複数の元素を混合・集積することが困難であるため、未だ困難である。ここでは、エチレングリコール媒体中での金属含有種の加水分解と無機重合を伴う、一連の2次元層状高エントロピー遷移金属(Co, Cr, Fe, Mn, Ni, Zn)水酸化物(HEHs)の簡単なポリオール製造プロセスについて報告する。合成したHEHは、層間距離0.860〜0.987nmの2次元層状構造を示し、層内の元素分布は均質で、等モル化学量論に基づいた設計がなされていることがわかった。この2次元HEHは、0.1M KOH電解質中で、10mA cm-2で275mVという低い酸素発生過電圧を示すことがわかった。また、これらのHEHをアニールすることにより、超常磁性スピネル型高エントロピーナノ粒子を得ることができる。このようなポリオールを用いたアプローチは、有望な特性や応用を持つ低次元高エントロピー材料の合成の機会を提供するものである。