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〒860-8555
熊本市中央区黒髪2丁目39-1
熊本大学
大学院自然科学研究科
マテリアル工学科
工学部研究棟1 13階 1316号室

TEL(直通): 096-342-3723

E-MAIL
hashishin[at]msre.kumamoto-u.ac.jp

ようこそ材料構造制御科学研究室へ!

 本研究室には、無機材料と電子材料の専門分野をベースとし、炭素・酸化物などの形態および構造を制御した材料創製とその諸特性評価、並びに構造制御された材料をマイクロ・ナノオーダーでデザインされた電極基板に成膜した半導体デバイスによる新奇機能の発現を具現化する主要技術があります。

 

研究室の目指す方向性
①構造制御技術による高放熱材の創製
 内閣府、県庁、熊本大学の連携で3次元積層実装半導体プロセスを半導体製造プロセスの前工程と後工程の間の中間工程として位置付けた新産業創出を目指す「内閣府の地方創生事業」が2023年2月3日に採択となり、令和5年度から10年間のスパンで研究を進めることになりました。本研究室では、3D連携コンソーシアムに参画する地場産業と連携し、構造制御技術により製造レシピの構築を目指しています。

②二次イオン質量分析装置(SIMS)による半導体固体表面・界面の微量因子の特定
 材料系・半導体系民間企業17社、学内10研究室が使用する程に使用頻度の高い装置であり、材料創製プロセス、半導体製造プロセス、デバイスの信号処理等における不具合の原因となる微量元素を特定することで、プロセスや諸特性の改善にフィードバックできるような測定データの提供を目指しています。SIMSにより①の製造プロセスの見直し、③のデバイス不良の原因となる元素の特定、④硫化ガスによる試作機内センシング素子の劣化解析が可能になります。


③半導体デバイス用シリコン基板の不純物低減のための非破壊検査用装置の開発
 イメージセンサのみならず、ロジックやメモリに共通したMOS構造における酸化膜中の不純物量を下げることは、トランジスタの消費電力を下げるだけでなく、酸化膜の絶縁耐圧を保ち、信頼性の低下を防ぐ。PPCMテスターの非破壊・非接触計測により酸化膜中の不純物量をウェーハ面内分布として表現し、空間的な把握がなされることで、先を見据えたプロセス改善への反映に資する装置の開発を目指しています。


④硫化ガス検知による火山性地震予測システムの構築
 近年、自然災害の規模と頻度は人類の存続を脅かすまでに至っていますが、その規模と頻度は予測が困難です。自然災害の一つである火山性地震や火山の噴火は予測する手段が無く、ひとたび噴火すると避難行動の遅れが命取りになります。日本は世界の1548山の約7%にあたる108山の活火山を有します。危険をいち早く察知し、長期的視野では、火山危険予知システムの構築を目指し、火山性ガスに含まれる硫化ガスの極低濃度検知技術をコアとし、IoT通信技術との連携により、危険予知に向けたデータ集積・解析環境整備・データ収集デバイスの現地稼働版の開発を目指しています。

⑤酸化物半導体のヘテロ構造による低濃度高感度検知
 17年の蓄積があるガスセンシングの技術(複数の酸化物半導体を組み合わせることで、環境汚染ガス[窒素酸化物]、悪臭ガス[硫化水素、メチルメルカプタン]の極低濃度検知を達成)をベースとし、本研究では硫化ガスの極低濃度検知技術を高度化するため、学外研究機関との連携により、半導体酸化物の粒子形態、結晶構造、組成を自在に変化させることで数百ppb~数ppmオーダーの硫化ガスを再現性良く検知できる硫化ガス検知用半導体酸化物の高度設計を目指しています。

ともに半導体の未来を拓きましょう!

 大学院生募集

R5年度から下記の雇用制度が整備されます。
【リサーチ・アシスタント】
 大学院等が研究補助者(実験・解析、企業との会議・学会発表、論文作成・発表等)として、本学が行う研究プロジェクト等に参画させる制度です。学生は、対価として給与が支給され、守秘義務が課されるとともに、参加メンバーとして高い意識と意欲をもって共同研究に取り組む効果があります。
【ジュニア研究員】
 高度な実験や国際会議資料の作成、高い専門性やスキルに基づく情報収集や解析等を実施する場合に雇用できます。

 

 【関連情報】

熊本大学、半導体分野で2024年に新学部・新課程設置へ 高度人材育成を目指す
https://www.kknews.co.jp/news/20221219o02

「TSMC」熊本進出②半導体の人材育成最前線
https://www.nhk.or.jp/kumamoto/lreport/article/000/56/

 

新着情報

2022/11/09
11月9日付けで、松田元秀研との共同研究の成果がACS系学術論文誌(JPCC)に掲載されました。
2022/10/12
10月12日付けで、町田研のD-SIMSを用いた研究成果がACS系学術論文誌(JPCC)に掲載されました。
2022/10/04
橋新研究室【2次イオン質量分析装置による微量元素分析】
2022/06/29
6月29日付けで、橋新剛准教授が大阪大学接合科学研究所「接合科学共同利用・共同研究賞」を受賞しました。
2022/06/01
6月1日付けで、阪大接合研との共同研究の成果がMDPI sensorsに掲載されました。
2022/05/22
5月22日付けで、Griffith大学との共同研究の成果がMDPI sensorsに掲載されました。
2022/04/21
4月21日付けで、阪大接合研、NIMSとの共同研究がNanoscale Advancesに掲載されました。
2022/04/08
4月8日付けで、阪大接合研、NIMSとの共同研究の成果がScienceAdvancesに掲載されました。
2022/03/25
3月25日付けで、B4森陽香さんがマテリアル工学科奨学賞を受賞しました。
2021/03/25
3月25日付けで、橋新剛准教授が「Journal of the Ceramic Society of Japan, the Editor in Chief Award of Distinguished Reviewer in 2020」を受賞
2020/04/30
第67回化学センサ研究発表会でM2奈良君が優秀学生講演賞を受賞しました。
2020/04/30
電気化学会第87回大会でM2奈良君がWeb討論会優秀学生発表賞を受賞しました。
2020/04/10
4月2日付けで阪大,NIMS,首都大学東京,慶応大との共同研究がSci. Rep.に掲載されました。
2020/03/24
3月24日付けで、M1坂尾さんが工学部長表彰を受賞しました。